なぜネコ科の動物はミルクを飲んでも消化できるのにイヌ科の動物は消化できないの?

2017年4月1日

ネコ科の動物は、ミルクを消化するための酵素であるラクトースを分解することができます。
しかし、イヌ科の動物は、成長するにつれてラクトース分解能力が低下するため、ミルクを消化できなくなります。
この現象は、ラクトース不耐症と呼ばれます。

イヌ科の動物がラクトースを消化できない理由は、進化の過程で変化した食生活が関係しています。
イヌ科の動物は、狩猟や草食によって得られるエネルギー源を利用してきましたが、ミルクを摂取する必要がなかったため、ラクトース分解能力が低下したとされています。

一方、ネコ科の動物は、野生時代にはミルクを摂取する機会があったため、ラクトース分解能力を維持していったとされています。

ただし、ネコ科の動物にもラクトース不耐症の個体は存在する場合があります。
また、人間のように、牛乳を摂取する習慣がなかった地域の人々もラクトース不耐症の傾向が強いとされています。