【食べろく】茶屋亭[愛知県常滑市]
中部国際空港セントレアを擁する常滑市。
そのセントレアへと続く、知多横断道路りんくうI.C.からも、名鉄空港線常滑駅からも近い、常滑競艇場のある町、新開町に店を構える茶屋亭。
隣接するりんくう町も近年、かねふくめんたいパークやコストコなど誘致がすすんで徐々に発展しており、好立地のお店だ。
製麺会社の大成食品が主導する鳥居式ラーメン塾が開業支援した一期生ということもあり期待も高まる。
競艇場が近い事もあり、競艇選手独特の登録番号入りサイン色紙で飾られた店内は、テーブル席中心のゆったりした配置でカウンター席は実質3席と少なく、1人で入店の場合相席になる事が多いようだ。
スタッフはウェイトレスをしている愛想の良い女性1人を除き、全員覇気がない。
人見知りの方ばかりなのだろうか…
そんな雰囲気に少し不安になりつつも、早速店の看板メニューであるつけそばをオーダー。
価格は通常800円で「麺200g+味玉つき」か「麺300gで味玉なし」をチョイスできる方式だが、注文したのは「麺300g+味玉トッピング100円」ひやもりだ。
麺は12番、ストレートに近い若干の縮れ麺。
加水率は低めでかん水独特の臭いもなく、もっちりしていて旨い。
水切りもよく、きれいにしめてあってつるつるだ。
つけ汁はメンマ、くずチャーシューが入っているが、メニューの説明部分に堂々と「チャーシュー、メンマが入っています」と書く程の量ではない。
しかし、スープ自体は鰹出汁とおそらく隠し味として使用されている柚子からくる酸味、一味の辛味、豚骨や野菜の甘味が程良いバランスで、画像のようにどこにでもある一般的なつけ汁というビジュアルからは想像がつかないほど旨い。
個人的に魚粉で出したうわっつらの魚介風味が好みではないが、こちらのスープは恐らく鰹節や昆布でしっかり和風出汁をとっているのだろう、魚粉臭さもない。
豊潤な酸味は鰹をしっかり煮出さないと得られず、煮出しすぎると渋みも出るため非常に火加減が難しいと思われるが、しっかり研究してあり完成度の高いスープだ。
スープ割をお願いすると鰹がよくきいた出汁を徳利で提供してくださる。
しかし、こちらはすこし鰹が前面に出過ぎており、せっかくのバランスが崩れる為、スープ割せず濃いまま頂いた方が旨い。
入店時の暗い雰囲気で不安になったものの、味は丁寧な仕事のを想像させるハイレベルな仕上がりで、りんくう町や常滑競艇場に行くなら一食の価値ありだ。
ろくちゃん
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