なぜ日本の競売は買受可能価額が設定されているのに売却基準価額も設定されているの?

2015年4月1日

日本の競売において、買受可能価額は入札可能な最高額を示しており、これよりも高い額で落札することはできません。
一方、売却基準価額は、競売物件の市場価値や評価額を基に設定され、競売開始前に公示されます。

売却基準価額が設定される理由は、競売において公正かつ透明な取引を実現するためです。
競売物件が訴訟などの強制執行によって競売にかけられる場合、競売物件の価値が明確になっているとは限りません。
そのため、売却基準価額を設定することで、競売物件の相場や評価額を参考にして、適正な価格で取引が行われるようにすることができます。

また、売却基準価額は、競売に参加する入札者にとっても重要な情報です。入札者は、売却基準価格を基に、自分たちが入札可能な最高額を設定することができます。
これにより、入札者同士が公平な条件で競り合うことができます。

以上のように、競売においては、買受可能価額と売却基準価額の両方が設定されることで、公正かつ透明な取引が行われるようになっています。