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【サッカー】サッカー観戦を100倍楽しむ猿でもわかる戦術コラム

      2014/05/12

2014年W杯を前に、彼氏や旦那さんとサッカー観戦を楽しみたい女子の皆様、サッカー好きの女子に戦術うんちく語って盛り上がりたいニワカ男子の皆様のため、元サッカー部のろくちゃんがひと肌脱いで解説してみようという企画。
サッカーの基本的なルールはご存知の前提ですすめていくので、そこがわからない人はルール解説サイトでも検索してくだされ。


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テレビでサッカー観戦すると解説者やアナウンサーの口から当たり前のように発される「3-4-3」だとか「くさび」とか「スペース」など意味不明な言葉の数々。
このあたりがわかるともう少し面白くなるのになーという人も多いんじゃないだろうか。
サッカー未経験者が理解しにくいルールにオフサイドがあるが、このオフサイドをきちんと理解していないとわかりにくい「スルーパス」や同義語の「スペースへのパス」
それ以外にもわかりそうでわかりにくい「ロングボール」「くさびのボール」や「ポストプレー」、守備時に頻繁に出る「ゾーンディフェンス」「マンマーク」などなど…
頻繁に出てくるわりに曖昧な知識になっている人もいるんではないだろうか?
このあたりの言葉の解説とともに、ポジション、フォーメーションとごくごく簡単な戦術をわかりやすく説明して見たいと思う。

サッカーとは通常ファールなどの退場者がいない場合フィールドでは11人vs11人で試合を行う。
この11人のうちポジションが固定されているGK(ゴールキーパー)を除いた10人をフィールドプレーヤーと呼ぶが、各チーム10人ずつ、計20人のフィールドプレーヤーが一斉にボールに向かっていってはとんでもない事になるのは目に見えてわかるので、サッカーの場合、フィールドプレーヤーのポジショニングや守備範囲、役割、動きなどを戦術として決定していき、そのうえでスペースやゾーンといった概念が出てくるのである。
そこで最初に理解して頂きたいのが、フィールドプレーヤーのポジションだが、大きく分けると攻撃する選手、守備中心の選手、中間の選手の3つに分ける事が出来る。
DF(ディフェンダー)…守備中心の選手
MF(ミッドフィールダー)…中盤中心の選手
FW(フォワード)…攻撃中心の選手
さらにフォーメーションによってはFWは真ん中をCF(センターフォワード)、両サイドをWG(ウィング)と分けたり、MFでも攻撃的なOMF(オフェンシブミッドフィールダー)、守備的なDMF(ディフェンシブミッドフィールダー)と区別することや、DFはCB(センターバック)、SB(サイドバック)とすることも多く、さらに左右でLSB(左サイドバック)、RSB(右サイドバック)としたり、リベロやボランチといった役割を表すポジション名もあるので余計に複雑になる。
しかし基本はDF、MF、FWの大きく3つで考えると思っていただいて間違いはない。
そして3-4-3や4-3-3、3-5-2などサッカーのフォーメーションはこのDF、MF、FWの人数のことである。
現在ザックジャパンが主に使用している4-2-3-1は、4-5-1の5人のMFをさらにDMFとOMFに分けたもので図の通りだ。

GKに近い守備的な選手から4人、2人、3人、1人であるから4-2-3-1。
「えっ?攻撃の選手1人?」って思った鋭いあなたの着眼点はすばらしい。
確かにこのまま試合を始めると、相手チームも4-2-3-1だったと仮定するとこんな感じ。

画像でOMFの真ん中の選手がボールを持っているが、肝心かなめのたった1人の味方FWはDF2人にマークされ、左右の味方もマークがついてパスを出す人がいない、自らドリブルで切り込むにも、シュートするにも相手DFが多すぎてどうにも点数が入る気がしない。
そこで、近代的なサッカーでは数的優位といって11人vs11人で試合しているにもかかわらず、ある場面場面で、数的優位を作ろうと運動量を豊富にしてポジションを流動的かつシステマティックに組み立てる方式になっていて、決まったポジションでボールや敵がやって来るのを待っているという事は少なくなってきている。
例えば上図の4-2-3-1の場合こうだ。

SBの選手がオーバーラップ(自分より前のポジションのMFを追い越して前線へ出る)して攻撃参加することにより、相手DFに対して数的優位を作っている。
当然選手の人数が増えたり減ったりするわけではないのでフィールド全体で見ると、守備人数は1人不利になっているので、相手にボールを奪われた場合迅速で適切な対応が不可欠であることは間違いない。
具体的には下図の青点線、DF最終ラインより自陣に相手選手が来ると、相手がパスを出した瞬間オフサイドになるので、攻撃時のDFラインは高く(相手陣地に近く)保つ、相手にボールを奪われ、攻守が入れ替わった場合、なるべく攻撃を遅らせ味方が自陣に戻る時間を作るといった対応が基本的な対応である。

最終ラインに関しては、当然攻撃時も同じように相手の最終DFより相手陣内に入ると、味方がパスを出した瞬間オフサイドになってしまう。

ボールを持ったMFの選手は最前線のFWの選手にパスを供給したいところだが、下図の矢印のように味方FWにまっすぐパスを出せば相手MFにカットされる可能性は高い。

そこで、スルーパスという相手DFの裏(背中側や死角)の誰もいない本来ならオフサイドの位置へのスペースにパスを出し、パスを受ける側はそのスペースに走りこんでパスを受けるという意思疎通や、戦術理解が出来上がってないと成立しないパスが多用されるのである。
ただのパス1本に戦術理解もくそもないだろうとおっしゃる方もいるだろうから付け加えると、このスルーパスというサッカーの醍醐味とも言うべきパスは、パスを出す選手と受ける選手以外の選手も、攻撃側、守備側共に様々な仕掛けを打った総力的な攻防戦なのである。
下図は、先ほどの状態で直接FWにパスを出すとカットされる可能性が高い場面だが、赤丸のスペースにスルーパスを出したいと考えた。
FWの選手が戦術が立体的に見えている選手ならば相手DFの背中を通してそこにスルーパスが供給されるのを見越したうえで動き始めるが、(こういった動きを見せると解説者などが「動き出しはよかった」や「オフザボールの動きがよい」などと言う。オフザボールの動きとはボールを持ってない人間の動きのこと)もしあなたがボールを持っている選手の右側の味方OMFとして、下図のようにスルーパスを出す事が予測できれば、あなたはどんな動きをするだろう?

①自分には関係なくなるので立ち止まって傍観する
②左に動いて自分もパスを受け取ろうとする
③なんとなく右前方向に動く
もちろんケースバイケースなので完璧な正解はないが、図の場合③の「右前に動く」がベターな選択だろう。
右前方向でパスを受け取ろうといった囮の動きで自分の前後にいる相手DFや相手MFのマークを自分に引きつけてパスコースを開けるのである。

これはもちろん右前の選手だけではなく、他の選手が全員立体的に見えていれば成功率も上がるし、守備側の時もこうした攻撃側の意図が見えていれば、相手の決定的なチャンスを未然に防ぐこともできる。
これはもう立派な戦術なのである。
そして、こういった意思の疎通、戦術理解度の高さというのは現代サッカーにおいてかなり重要になっているとともに、その戦術を遂行するための桁はずれに豊富な運動量も求められるのである。

日本代表についての戦術コラムは近日執筆予定。

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