究極の選択

2018年2月13日

ヨシオ君は株式取引で成功した、いわゆる成金だ。
若い時、家が貧乏だったので苦労していたのも知っているし、後輩思いのいい先輩だという事も知っている。
だから今でも仲良くお付き合いさせて頂いているのだ。

そしてヨシオ君はキャバクラが好きだ。
先輩思いのワシだからはっきり言うが、ヨシオ君は生きた金の使い方を知らない。
とにかくキャバクラが好きなのである。

そして、ワシもたまにお供に呼び出されることがあり、ご一緒する。

1時間2万も3万も払ってオンナノコを2~3人はべらせ、延々と自分の雑学や、おもしろ小咄を繰り出し、周りのみんなを楽しませる。
下戸のヨシオ君は、お酒を一滴も飲まずに、ウーロン茶しか飲まずに…
無駄過ぎる…無駄過ぎるよヨシオ君…

まあしかしワシにはそんなことよりひとつ気にくわない事がある。
ヨシオ君の話のネタで、「究極の選択」ネタがある。
これはワシを連れていくと必ず出る、鉄板ネタだ。

ヨシオ君が繰り出す「究極の選択」は…
公衆トイレに入った時「紙がない」か「鍵がない」どっちを選択するか、というしょうもない二択。
これは「カミがない」「カギがない」の韻を踏んだ感じの語感で笑わす部分もあるが、実はオチがある。

オンナノコ達に散々選ばせておいて、あーだこーだとどうでもよい理由を並べて盛り上がった後、お決まりのようにワシにふるのだ。
「昭和、おまえはどっちや?」
そしてワシが答えようとした瞬間、ワシの言葉をさえぎって話しだす。

「こいつ昔、実際にあってさー!!」

そう、ワシは学生の頃、腹を壊して、公園の便所に駆け込んだところ、「紙がない」か「鍵がない」の二択どころか…

紙も鍵もない

ことがあったのである…

そして、ワシが選択した行動は…

右手でドアノブを押さえながら、左手で靴下を脱ぎ、靴下でケツを拭いた

のである。(実話ToT)

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昭和畳

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